
矯正歯科医院の選び方
歯列矯正は治療期間が長く、費用もそれなりにかかります。治療後に後悔しないためにも、医院選びはとても大切です。
矯正歯科専門のクリニックを選ぶ
矯正治療は歯科医師の資格を持っていれば誰でも行うことが可能です。
虫歯などを治療する一般歯科でも一部の矯正治療は受けられるのですが、基本的には矯正専門のクリニックで治療されることをおすすめします。

矯正専門のクリニックには、矯正治療に慣れたドクター、スタッフが在籍していますし、矯正治療のための治療機材も揃っているからです。
矯正専門のクリニックでは、骨格や歯の状態を詳細に把握するためにセファロ撮影を行います。専用の撮影機械を使用するため、一般歯科では行うことができません。
矯正の専門ではない一般歯科では、行える治療も限られてしまいます。矯正治療を行う場合は、矯正専門のクリニックをおすすめします。
日本矯正歯科学会の認定医を選ぶ
矯正治療は、高度な専門知識と職人的な技術を必要とします。
期間・費用負担が大きく、大切な歯を扱う治療ですので、より技術や経験の豊富な医師を選ぶことをおすすめします。
矯正治療についての知識・経験は歯科医師によって大きく異なります。
矯正専門をうたっているクリニックであっても、実は矯正治療の知識・経験が乏しいというケースも珍しくありません。
矯正治療について専門的な勉強をさほどしていなくても、一般の歯科医師の資格さえあれば、看板に「矯正歯科」を掲げられることが一つの理由でしょう。矯正治療の技術・経験が少ない医師が、不適切な治療をおこなったことによるトラブルも少なくありません。
技術・経験がある医師を選ぶ基準として、日本矯正歯科学会の認定医をおすすめします。
日本矯正歯科学会の認定医制度規則により、次の条件を満たした医師だけが認定医になることができます。
1. 歯科医師免許を有する者。
2. 歯科医師免許取得後、引き続き5 年以上の学会会員である者。
3. 学会指定研修機関における矯正歯科基本研修(以下「基本研修」という)修了の後、その期間を含めて、5 年以 上にわたり、矯正歯科臨床研修(以下「臨床研修」という)を修了した者。または、同等の学識、技術、経験を有 すると判断される者。
4. 学会の認めた刊行物に矯正歯科臨床に関連する論文を発表した者。
5. 学会倫理規程を遵守する者。
公益社団法人 日本矯正歯科学会 認定医制度規則
大学の附属病院や医療機関で5年以上の臨床経験をして、学術誌に論文を発表し、最終的に審査に合格した歯科医師でなければ認定医になることはできません。矯正治療を行う歯科医師は全国に約2万人いますが、日本矯正歯科学会の認定医は約3,000人ほどです。
認定医よりもさらに専門性の高い資格として、指導医、臨床指導医(旧専門医)があります。
認定医・指導医・臨床指導医(旧専門医)は、学会のサイトから探すことができます。

当院の院長である篠倉 均は認定医・指導医・臨床指導医(旧専門医)の全ての資格を保有していますし、副院長の篠倉 千恵も認定医の資格を持っています。
無料カウンセリングを受けてみる
医院を選ぶ際は、クリニックに足を運んで、無料カウンセリングをうけるのも大切です。
専門的な資格を持っている医師を選んだとしても、患者さんと医師の間でうまくコミュニケーションが取れなければ、満足のいく治療を受けることは難しくなります。

無料カウンセリングを受けて、話をよく聞いてくれる医師か、治療内容や費用・期間・メリットデメリットの説明をきちんとしてくれるか、などの確認をおすすめします。医師の人柄や、うまくコミュニケーションができそうかどうかも大切です。
実際にクリニックに足を運んでみることで、働いているスタッフを含めた医院の雰囲気や、家からの通いやすさなどを把握することができます。
矯正治療の費用
矯正治療は、一部の例外を除いて健康保険の対象になっていません。
※健康保険の対象となる例は、日本矯正歯科学会のホームページに記載がありますので、そちらをご参照ください。
自費診療となるため、治療費はクリニックによって異なります。
一般的な相場は、40万円~100万円程度です。
歯並びの状態や、装置の種類、医師の技術力などによって費用は変わります。費用が安すぎるクリニックは、十分な治療を行なっていないケースも多いので注意が必要です。再治療が必要となり、最終的に高額になる事例も少なくありません。
矯正治療の期間
矯正治療の期間は、一般的には2~3年と言われています。
治療後のメンテナンス(保定)期間を含めれば、さらに長くなります。
徐々に歯並びを動かしていく長期の治療になります。
治療期間中は、矯正装置のメンテナンス等で月1回ほどの通院が必要となるケースが多いです。
年齢や歯並びの状態、治療方法などによって、必要な治療期間・通院回数は変わってきます。インビザラインなどマウスピース型の矯正装置は、メンテナンスがそれほど必要ではないため、通院回数は少なくて済みます。
治療の流れ
矯正治療の流れは、一般的に次の通りです。
- 初診相談:30~60分
- 検査:30~60分
- 診断:30~60分
- 治療:6ヶ月~2年、2~3週間おきに来院
- メンテナンス(保定):3年間、年2~3回の来院
治療の流れはクリニックによって大きな違いはありません。
他医院からの紹介状などがあれば、初診相談の際に持参してください。
質問事項などを書いたメモを持参するのもいいでしょう。
診断の際に、詳しい治療方針、スケジュール、費用などについて説明があります。
心・体への影響
矯正治療の影響は、外見の向上だけにとどまりません。
心体にさまざまな好影響があります。
矯正治療の影響を、大人と子供に分けて、いくつかご紹介します。
矯正治療の影響(子供の矯正治療)
- 口呼吸が減り、風邪を引きにくくなる
- キレイな歯並びが自信につながる
- 歯磨きがしやすくなるので、虫歯が減る
- 指しゃぶりや舌癖などの癖がつきにくくなる
- 将来的な歯の手術を避けられる
矯正治療の影響(大人の矯正治療)
- 長年のコンプレックスが解消される
- 第一印象が良くなるので、ビジネス・恋愛などで有利になる
- 虫歯、歯周病の予防でき、歯の寿命が伸びる
- 歯磨きがしやすくなり、口臭トラブルを予防できる
- 咬み合わせがよくなるため、肩こりが軽減される
子供と大人にそれぞれメリットがあります。子供のうちから治療ができるに越したことはありませんが、大人になってからでも矯正治療をする価値は十分にあります。
第一印象の向上や、自信アップ、健康増進などに繋がるので、よい自己投資の一つと言えるのではないでしょうか。
リスクと副作用
矯正治療にも、他の治療と同様にリスクと副作用があります。
代表的な例をあげると、
- 矯正装置による不快感や痛み(数日~1,2週間で慣れる)
- 装置着用による歯磨きのやりにくさ
- 装置による金属アレルギー
などです。
治療にはどうしてもリスクと副作用があります。矯正治療に高い専門性と技術力を持つ医師を選ぶことで、より安心して治療を受けることができます。
対象年齢
矯正治療は、歯周組織が健全であれば、何歳からでも行うことができます。
当院で治療を受けられた最高齢の方は62歳です。
大人の矯正治療は、基本的にいつ始めても問題ありません。
なるべく早いタイミングで治療した方が、早く歯並びが改善されて良いのは確かです。
子供の場合は、歯の生え変わりや成長過程に合わせて最適なタイミングがあります。
新潟で矯正治療をお考えの方へ
当院「ささくら矯正歯科クリニック」は新潟の皆さまに支えられ、矯正歯科クリニックを始めて30年になりました。これからも、矯正治療を通じて地域の皆さまに貢献したいという想いで、令和4年には新医院への移転を予定しています。また、院長の篠倉 均は長年にわたり矯正治療の研鑽を積み、日本矯正歯科学会における認定医・指導医・臨床指導医(旧専門医)の全ての資格を取得しています。